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2026-10-20・DX / フリーランス / Excel

利益率(粗利率)と上乗せ率(マークアップ)の違い|値付けで損しないためのExcel・スプレッドシートの式

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値段を決めるとき、「原価に○%のせる」という決め方をよく聞きます。わかりやすい方法です。でも、ここに小さな落とし穴があります。

原価に25%のせても、利益率は25%になりません。 20%です。

この記事では、「利益率」と「上乗せ率」の違いを、数字の例で説明します。そのあと、ExcelやGoogleスプレッドシートで使える式と、案件ごとの利益を見る表の作り方をまとめました。個人事業主や、小さなお店・工房の方に向けた内容です。

1. 2つの言葉の違い

どちらも「利益が何%か」を表します。違うのは、何で割るかです。

言葉 式 何で割るか
利益率(粗利率) 利益 ÷ 売値 売値
上乗せ率(マークアップ) 利益 ÷ 原価 原価

利益は「売値 − 原価」です。同じ利益でも、売値で割るか、原価で割るかで、%が変わります。

2. 「25%のせたのに20%」になる例

原価が8,000円の商品があるとします。

  1. 原価に25%のせる:8,000円 × 1.25 = 10,000円
  2. 利益:10,000円 − 8,000円 = 2,000円
  3. 上乗せ率:2,000円 ÷ 8,000円 = 25%
  4. 利益率:2,000円 ÷ 10,000円 = 20%

「25%もうけるつもり」で値段を付けると、売上のうち手元に残るのは20%です。売上に対して25%残したいなら、もっと高くする必要があります。

3. 目標の利益率から売値を出す式

売上の何%を残したいか、先に決めます。それを「目標利益率」と呼びます。売値は次の式で出せます。

売値 = 原価 ÷(1 − 目標利益率)

さきほどの例で、利益率25%にしたいときは、

「原価 × 1.25」ではなく「原価 ÷ 0.75」です。ここがいちばん大事なところです。

4. 早見表

上乗せ率と利益率の関係を表にしました。小数第2位を四捨五入しています。

上乗せ率 → 利益率

原価にのせる率(上乗せ率) 売上に残る率(利益率)
10% 9.1%
20% 16.7%
25% 20.0%
30% 23.1%
50% 33.3%
100%(原価の2倍) 50.0%

利益率 → 必要な上乗せ率

残したい利益率 原価にのせる率
10% 11.1%
20% 25.0%
25% 33.3%
30% 42.9%
40% 66.7%
50% 100.0%

たとえば「利益率30%」にしたいなら、原価に約43%のせる必要があります。

表の数字は、次の式で出しています。

5. Excel・スプレッドシートの式

ここからは、表計算ソフトで計算する方法です。 ExcelでもGoogleスプレッドシートでも、同じ式が使えます。日本語版のExcelでも、関数名は英語のまま(IFERROR、ROUNDUPなど)入力します。

次のようにセルを並べます。

セル 内容 入れるもの
A1 / B1 原価 8000
A2 / B2 売値 10000
A3 / B3 利益 =B2-B1
A4 / B4 利益率 =IFERROR((B2-B1)/B2,"")
A5 / B5 上乗せ率 =IFERROR((B2-B1)/B1,"")
A6 / B6 目標利益率 25%
A7 / B7 必要な売値 =IFERROR(ROUNDUP(B1/(1-B6),0),"")

A列に名前、B列に数字や式を入れます。 B4・B5・B6は、表示形式を「%(パーセント)」にしておくと見やすいです。

この例だと、B4は20%、B5は25%、B7は10,667になります。

IFERRORを付ける理由 売値や原価がまだ空のとき、0で割ることになり「#DIV/0!」というエラーが出ます。 IFERRORで包むと、エラーのときは空白を表示します。表がすっきりします。

ROUNDUPを付ける理由 割り算の答えは、10,666.66…円のように端数が出ます。 ROUNDUP(…,0) で円未満を切り上げると、目標の利益率を下回りません。四捨五入にしたいときは ROUND、切り捨てなら ROUNDDOWN を使います。

6. 案件ごとの利益の表

仕事を受けるたびに、1行ずつ記録する表です。見積もりの前に入れれば値付けの確認に、終わったあとに入れれば振り返りに使えます。

1行目に見出しを入れます。

列 見出し 入れるもの(2行目の例)
A 案件名 店舗チラシ
B 売値 80000
C 材料費 0
D 外注費 45000
E 作業時間 6
F 時給 2500
G その他 3000
H 原価合計 =C2+D2+E2*F2+G2
I 利益 =B2-H2
J 利益率 =IFERROR(I2/B2,"")
K 上乗せ率 =IFERROR(I2/H2,"")
L 目標売値 =IFERROR(ROUNDUP(H2/(1-$O$1),0),"")

さらに、N1に「目標利益率」、O1に「30%」と入れます。 $O$1 のように $ を付けると、式を下の行にコピーしても、同じO1を見てくれます。

この例では、原価合計が63,000円、利益が17,000円、利益率は21.25%です。目標の30%に届かせるには、L列の目標売値 90,000円が目安になります。

作業時間 × 時給も原価に入れる 自分で手を動かした時間も、立派なコストです。材料費と外注費だけで計算すると、利益が多く見えてしまいます。時給は「自分の仕事なら1時間いくらほしいか」で決めておきましょう。

式を下の行にコピーする H2からL2を選んで、右下の小さな四角を下にドラッグします。 Excelなら、Windowsは Ctrl+D、Macは ⌘+D でも下にコピーできます(コピーしたい範囲を下まで選んでから押します)。

なお、売値がまだ空の行は、利益がマイナスに見えます。売値を入れてから確認してください。

7. 利益率が低い行に色を付ける

目標の利益率に届いていない行に、自動で色が付くようにします。使う式は、ExcelもGoogleスプレッドシートも同じです。

=AND($B2>0,$J2<$O$1)

「売値が入っていて、利益率がO1の目標より低い」という意味です。 $B2 と $J2 の列の前にだけ $ を付けるのがポイントです。行全体に色が付きます。

Excel(Windows)

  1. A2からL列の、データを入れる範囲を選ぶ(例:A2:L100)
  2. 「ホーム」タブ →「条件付き書式」→「新しいルール」
  3. 「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選ぶ
  4. 数式の欄に =AND($B2>0,$J2<$O$1) を入れる
  5. 「書式」→「塗りつぶし」で薄い赤などを選び、「OK」→「OK」

Excel(Mac)

  1. A2からL列の、データを入れる範囲を選ぶ
  2. 「ホーム」タブ →「条件付き書式」→「新しいルール」
  3. 「スタイル」で「クラシック」を選び、その下で「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選ぶ
  4. 数式の欄に =AND($B2>0,$J2<$O$1) を入れる
  5. 「書式」で「ユーザー設定の書式」を選び、塗りつぶしの色を決めて「OK」

Googleスプレッドシート

  1. A2からL列の、データを入れる範囲を選ぶ
  2. メニューの「表示形式」→「条件付き書式」
  3. 右に出る画面の「書式ルール」で「カスタム数式」を選ぶ
  4. =AND($B2>0,$J2<$O$1) を入れる
  5. 「書式設定のスタイル」で塗りつぶしの色を選び、「完了」

O1の目標を30%から25%に変えると、色の付く行も自動で変わります。

8. 消費税はどうする?

計算は税抜の金額でそろえるのがおすすめです。売値は税込、原価は税抜、のように混ざると、利益率がずれてしまいます。

消費税の扱いは、事業の状況によって変わります。具体的な判断は、税理士や税務署に確認してください。

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まとめ

まずは、最近の仕事を3件だけ、案件ごとの表に入れてみてください。思っていた利益率と違うか、すぐにわかります。

1件だけさっと計算したいときは、日本語の無料ツール利益率・上乗せ率 計算ツール(売値の逆算つき)が使えます。売値と原価を入れると、利益率・上乗せ率と、目標の利益率に必要な売値(円未満切り上げ)がわかります。英語版のJob Profit Calculatorもあります。

※この記事はAIを活用して作成しています。式と早見表の数字は、Microsoft Excelで計算して確認しています。

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