家事按分の計算のしかた|家賃・通信費・車の計算例と、根拠メモの書き方
自宅で仕事をしていると、家賃や通信費の一部を経費にできる場合があります。このとき使うのが家事按分(かじあんぶん)です。
この記事では、実際の計算のしかたを、数字の例で説明します。
この記事でわかること:
- 家事按分の考え方(国税庁の案内のポイント)
- 面積・時間・使用量の3つのものさしと、それぞれの計算例
- 年間でいくらになるかの出し方
- あとで説明できるようにする「根拠メモ」の書き方
先に押さえること:決まった割合はない
国税庁のタックスアンサー「No.2210 やさしい必要経費の知識」では、仕事と私用の両方にかかわる費用を家事関連費と呼び、必要経費になるのは次の部分だけ、としています。
- 取引の記録などにもとづいて、業務をするうえで直接必要だったことが明らかに区分できる部分の金額
法令では所得税法施行令第96条に定めがあります。どの人にも当てはまる「家賃は○%」のような割合は書かれていません。自分の使い方から割合を出して、その根拠を残すのが基本です。
計算の基本の形
どの費用も、計算の形は同じです。
経費にする金額 = 費用の金額 × 仕事の分の割合
割合は、費用に合った「ものさし」で出します。
| ものさし | 割合の出し方 | 向いている費用 |
|---|---|---|
| 面積 | 仕事に使う広さ ÷ 全体の広さ | 家賃、(電気代) |
| 時間 | 仕事に使う時間 ÷ 使う時間全体 | 通信費、電気代 |
| 使用量 | 仕事での使用量 ÷ 全体の使用量 | 車のガソリン代など |
計算例1:家賃(面積で分ける)
- 家賃:月85,000円
- 家全体:40㎡、仕事部屋:8㎡(仕事にだけ使っている部屋)
- 割合:8 ÷ 40 = 20%
- 1か月:85,000 × 20% = 17,000円
- 1年:1,020,000 × 20% = 204,000円
広さの単位はそろえます(㎡なら㎡どうし、畳なら畳どうし)。仕事部屋を生活にも使っているときは、その分も考える必要があります。
計算例2:ネットの通信費(時間で分ける)
- ネット代:月6,600円
- 1日にネットを使う時間:15時間、そのうち仕事:6時間
- 割合:6 ÷ 15 = 40%
- 1か月:6,600 × 40% = 2,640円
- 1年:79,200 × 40% = 31,680円
時間で分けるときは、ふだんの作業時間がわかる記録(カレンダー、作業の記録など)があると説明しやすくなります。
計算例3:車のガソリン代(使用量で分ける)
- ガソリン代:年96,000円
- 1年の走行距離:8,000km、そのうち仕事:2,400km
- 割合:2,400 ÷ 8,000 = 30%
- 1年:96,000 × 30% = 28,800円
この場合は走行の記録を残しておきます。なお、車の購入代金などは、ふつう「減価償却」という別の計算です。毎年のガソリン代などとは分けて考えてください。
3つを合わせると
| 費用 | 年額 | 割合 | 経費にする目安 |
|---|---|---|---|
| 家賃 | 1,020,000円 | 20% | 204,000円 |
| ネット代 | 79,200円 | 40% | 31,680円 |
| ガソリン代 | 96,000円 | 30% | 28,800円 |
| 合計 | 1,195,200円 | 264,480円 |
数字はあくまで例です。自分の家の広さ・時間・距離を入れて計算してください。
1円未満の端数
割り算で1円未満が出たときは、切り捨てておくと、実際より多く計上してしまうことを避けられます。
根拠メモの書き方
割合を出したら、どうやって出したかを短く残しておきます。たとえば、上の例なら次のように書けば十分です。
- 家賃:仕事部屋 8㎡ ÷ 全体 40㎡ = 20%(間取り図あり)
- ネット代:仕事に使う時間 6時間 ÷ 使う時間全体 15時間 = 40%(作業の記録あり)
- ガソリン代:仕事の走行 2,400km ÷ 全体 8,000km = 30%(走行の記録あり)
このメモと、もとになった資料(間取り図・作業の記録・走行の記録)を、帳簿や申告の控えといっしょに保管しておきます。翌年に同じ計算をするときにも使えます。
気をつけたい点
- はっきり分けられない費用は、無理に入れない:ガスや水道などは、仕事の分を説明しにくいことが多いです
- 生計を一にする家族に払う家賃は、必要経費にならない:国税庁No.2210に書かれています
- 判断は人によって違う:所得税基本通達45-1では、業務の内容・経費の内容・家族や使用人の構成・家などの資産の使い方などを総合して判断するとされています
計算と根拠メモをツールで
費用ごとに金額とものさし(面積・時間・使用量・%)を入れると、月額・年額の経費の目安と、根拠メモの文がまとめて出る無料の家事按分 計算ツールを作りました。結果はCSVでも保存できます。入力した数字は外部に送信されません。
まとめ
- 家事按分は「費用 × 仕事の分の割合」で計算する
- 割合は、面積・時間・使用量のうち費用に合ったものさしで出す
- どの人にも当てはまる決まった割合はない。自分の使い方から出す
- 計算のしかたを根拠メモに残し、資料といっしょに保管する
- 分けにくい費用は入れない。家族に払う家賃は必要経費にならない
出典:
※この記事は、AIが下書きを作り、国税庁の案内で確認して公開しています。税の扱いは人によって違います。くわしくは税理士や税務署にご相談ください。
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