外壁塗装の塗装面積と塗料の缶数の出し方|開口部の引き方・工程ごとの必要量・切り上げの考え方
見積もりの前の晩に、図面を見ながら電卓をたたく。「前の現場はこれで足りたから」と缶数を決めて、現場で1缶足りずに買い足しに走る。反対に、使い切れない缶が倉庫にたまっていく。
塗料の量は、面積 → 工程ごとの必要量 → 缶数の順に出すと、毎回同じやり方で計算できます。この記事では、その手順を数字の例と一緒にまとめます。
例の数字はすべて説明用の架空のものです。塗布量・希釈率は、使う塗料のメーカーのカタログ(製品データシート)の値を使ってください。
1. 外壁の塗装面積を出す
外壁の塗装面積 = 壁の面積 - 開口部の面積
壁の面積 = 面ごとの(幅 × 高さ)の合計
(または 建物の外周 × 高さ)
開口部の面積 = 窓・ドアごとの(幅 × 高さ × 数)の合計
例: 北面 10m×6m、東面 8m×6m、南面 10m×6m、西面 8m×6m の建物。
- 壁の面積:60+48+60+48 = 216㎡
- 外周で出す場合:(10+8+10+8)=36m、36m × 6m = 216㎡(同じ)
開口部は次のとおりです。
- 窓 1.6m×1.1m が8か所:1.76 × 8 = 14.08㎡
- 小窓 0.6m×0.9m が4か所:0.54 × 4 = 2.16㎡
- 玄関ドア 0.9m×2.0m が1か所:1.80㎡
- 合計 18.04㎡
外壁の塗装面積 = 216 - 18.04 = 197.96㎡
外周×高さは手早く出せますが、妻壁(三角の部分)や高さの違う面があると合いません。目安として使い、形が複雑な建物は面ごとに出すほうが確実です。
2. 工程ごとの必要量を出す
必要量 = 塗装面積 × 塗布量(kg/㎡・1回あたり)× 回数 ×(1 + ロス率)
- 塗布量:1㎡を1回塗るのに使う量。メーカーのカタログ値を使います。kg/㎡とL/㎡のどちらで書かれているかも確認します。
- 回数:その工程を何回塗るか。
- ロス率:容器や道具に残る分、吸い込みなどで余分に使う分。現場や塗り方で決めます(例では10%)。
例: 塗装面積 197.96㎡、ロス率10%、各工程1回。
- 下塗り(塗布量0.12kg/㎡の例):197.96 × 0.12 × 1 × 1.10 = 26.13072kg
- 中塗り(塗布量0.15kg/㎡の例):197.96 × 0.15 × 1 × 1.10 = 32.6634kg
- 上塗り(中塗りと同じ塗料):同じく 32.6634kg
3. 缶数は「切り上げ」で出す
缶数 = 必要量 ÷ 1缶の量 (小数点以下を切り上げ)
- 下塗り(15kg缶の例):26.13072 ÷ 15 = 1.74… → 2缶(余り約3.87kg)
- 中塗り(16kg缶の例):32.6634 ÷ 16 = 2.04… → 3缶
- 上塗り(16kg缶の例):同じく 3缶
割り切れるときは、1缶多くしません。たとえば 100㎡ × 0.2kg/㎡ × 2回 × 1.05 = 42kg を14kg缶で割ると、ちょうど3.0なので 3缶 です。
Excelなら =ROUNDUP(必要量/1缶の量,0) で、割り切れるときはそのまま、割り切れないときだけ1つ上がります。
4. 中塗りと上塗りが同じ塗料なら、まとめて計算する
上の例では、中塗りと上塗りが同じ塗料です。工程ごとに切り上げると 3缶+3缶=6缶。
まとめて計算すると、32.6634 × 2 = 65.3268kg、65.3268 ÷ 16 = 4.08… → 5缶。
工程ごとに切り上げると、それぞれの端数が1缶ずつに化けます。中塗りで余った分は上塗りに回せるので、同じ塗料は合計してから切り上げると、1缶少なくすむことがあります。ただし、中塗りと上塗りで色を変える場合は別の塗料なので、まとめられません。
よくある間違い3つ
- 回数を掛け忘れる:2回塗りの工程で回数を掛けないと、必要量は半分になります。上の42kgの例なら21kgと出て、2缶で足りる計算になってしまいます(実際は3缶)。
- ロス率を入れずに缶数を出す:中塗りをロスなしで計算すると 197.96 × 0.15 = 29.694kg、16kg缶で2缶です。ロス10%を入れると32.66kgで3缶。この差が、現場での買い足しになります。
- 塗布量の単位・希釈前後を取り違える:カタログの塗布量がkg/㎡なのかL/㎡なのか、希釈前の量か希釈後の量かは、塗料によって書き方が違います。希釈剤(水・シンナー)の量は、この計算には入っていません。塗料の量と希釈剤の量は、カタログを見て分けて考えます。
計算する前のチェックリスト
- ☐ 面ごとの幅・高さ(または外周・高さ)を測った・図面で確かめた
- ☐ 窓・ドアなど塗らない部分を、数も入れて引いた
- ☐ 塗布量は、使う塗料のメーカーのカタログ値を使った
- ☐ 塗布量の単位(kg/㎡・L/㎡)と、希釈前か後かを確かめた
- ☐ 工程ごとの回数を掛けた
- ☐ ロス率を決めて入れた
- ☐ 缶数は切り上げにした(割り切れるときは増やしていない)
- ☐ 同じ塗料を使う工程は、合計してから缶数を出した
途中の数字は丸めずに計算し、最後の缶数だけ切り上げると、ずれが出にくくなります。下地の状態(吸い込み・凹凸)、気温、刷毛・ローラー・吹付けなどの塗り方でも、実際の量は変わります。計算の結果は目安として、現場の条件に合わせて調整してください。
この記事はAIを活用して作成し、計算例は検算しています。例の塗布量・缶の量・ロス率は説明用の架空の数字です。実際の値は、お使いの塗料のメーカーのカタログで確認してください。
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